逆変換関数のライフサイクル

逆変換処理が実行されると、コンパイルエンジンでは以下の順序で処理を実行していきます。

• 変換対象判定（DecompileTargetIdentifier）
  ロードされたJSONオブジェクトの形式を判定します。
  マップデータやコモンイベントなど、複数のイベントデータを含むデータが渡された場合は内部で判定・解析を行い、イベントデータのリストとイベントデータの元の格納位置をコンパイルエンジンへと返します。
• スクリプトの逆変換処理（Deconverter）
  イベントデータをTESのスクリプトへと変換します。
  モジュール内に定義された、イベントコードに対応する逆変換関数を呼び出し、スクリプトを作成します。
  イベントコードに対応する逆変換処理が見つからない場合はエラーとなります。

逆変換対象判定関数

逆変換対象判定関数は、モジュールのdecompileTargetIdentifierに関数オブジェクトとして定義します。

module.decompileTargetIdentifier = function(basename, data) {
	var linkData = {
		type: undefined,
		targets: []
	};

	// 以下、判定処理。
	// 判定に合致する場合はlinkDataのtypeとtargetsをセットして
	// linkDataを戻り値として返す。

	// 判定に合致しない場合はnullを返す
	return null;
}

逆変換対象判定関数の仕様は以下の通りです。

引数

• basename
  変換元データの拡張子を除いたファイル名（Map001、Common等）です。
• data
  コンパイルエンジンがロードしたJSONデータです。

戻り値

以下のフィールドを持つオブジェクトを返します。

• type
  データ形式を識別するための任意の文字列。
• targets
  以下のフィールドを持つオブジェクトの配列。
  • name
    出力するスクリプトファイルの拡張子を除いたファイル名。
    basenameの後ろにデータ識別子（マップIDやイベントID等）を付加し、出力対象の間で名前が重複しないように出力してください。
  • list
    逆変換を行うイベントデータの配列。
  • attrs
    データ識別子（マップIDやイベントID等）をフィールドに持つオブジェクト。

linkDataのtypeやtargets[n].attrsは逆変換処理そのものの結果には影響しませんが、逆変換処理で出力されるリンクファイル（TESイベントファイルを別のデータベースファイルへ書き込むときに使用される情報）の内容に影響します。

逆変換関数

逆変換関数はモジュールのdeconvertFuncsにイベントコードをキーとした関数オブジェクトとして定義します。

module.deconvertFuncs[103] = function(event) {
	var args = {};

	this.deconvertNumeric('var', args, event.parameters[0]);
	this.deconvertNumeric('num', args, event.parameters[1]);

	return { name: 'input_num', args: args };
};

逆変換関数の仕様は以下の通りです。

引数

• event
  イベントデータのオブジェクトです。

戻り値

以下の戻り値を返すことができます。

• タグ情報のオブジェクト
  オブジェクトのフィールドはすべて必須です。
  • name
    タグの名前です。
  • args
    タグのパラメータです。単一キーで複数パラメータを出力する場合は配列で渡します（例：choice_hのlabel）。
• スクリプトへ出力する文字列
• 上記を格納した配列
  配列を指定した場合、スクリプトファイルに対して複数行の情報を出力します。